観劇レポート

【観劇レポート】2020年12月24日(木)『コーラスライン』ソワレ公演

2020年12月26日

キャストレポート

コニー:髙野 唯さん/アル:川口 雄二さん

笑っちゃうほど上手いベテランのお二人、髙野コニーと川口アル(笑)
両者とも歌があるのですが、その第一声の入りが抜群に上手いのです。

そしてもちろん、セリフまわしも自然。
「ライン上でさっと一言だけ発する」
「他の人の話にパッと割り込んでいく」
そんな自然な場面が多いがゆえに難しい、『コーラスライン』という演目。

お二人とも決して中心で目立つ役どころではないのですが、
そういう場面できちんと印象を残してサッとひけるのがお二人の凄さだと改めて感じました。

キャシー:宮田 愛さん

圧倒的なオーラの宮田キャシー。
9月に観劇した時よりもさらに磨きがかかっていたように感じられました。

ソロナンバーの『THE MUSIC AND THE MIRROR』は、もうショーストップ状態。
美しいダンスと、どこか危うくて鬼気迫る雰囲気から目を離すことができませんでした。

そしてなんといっても、宮田さんの魅力はやはりその演技力。

前回感じた若さや硬さはなくなり、
その代わりに見えてきたのはキャシーが歩んできた過去とその時に感じた様々な感情、
現状とこの先に見える未来への焦りと不安、そして自分の力でこの現状から脱出するという力強さ。

なぜ元恋人であるザックのラインに並んでいるのか、
なぜこんなにも仕事が欲しいのか。

心からの想いがガツンと客席まで伝わってくる宮田キャシー。
本当に素晴らしかったです。

ボビー:竹内 一樹さん

こちらも約5年ぶりの出演となった竹内ボビー。

顔が小さくて手足が長くて、とにかくスタイル抜群。
記憶にあるボビーよりも少しマイルドで、スマートかつクレーバーな印象を受けました。

いろどり

『マンマ・ミーア!』の時も感じたけれど、
竹内さんはなんだか若返っている気がします…笑

ボビーといえば、「語り」で皆を引きつけながらも、どこか掴みどころがなく、ものごとを少し斜めから見ているような印象を与える役どころ。

竹内ボビーは、やはりどこか捉え所のない印象を与えながらも、周りを気遣う様子がとてもスマート。
さらに語りでもしっかりと引きつけてくれます。

そして、どこか繊細さも感じられるように思いました。

ディアナ:原田 千弘さん

ますます磨きがかかった原田ディアナ。
歌もダンスも演技もバランスがとれていて、これからさらに伸びていきそうな印象を受けました。

そんな原田ディアナの魅力が特に詰まっていたのは、ソロナンバーである『NOTHING』。

くるくる変わる表情と語るように紡がれる歌から、ディアナの心情がズドンと伝わってきました。

さいごに

今回もキャストを中心にレポートをまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。

キャストが変わることでまた異なる印象を受けたとともに、
前回観劇時よりもそれぞれの役の輪郭がくっきりと見えてきて非常に引き込まれました。
この素敵な作品が全国の多くの方に届くといいなと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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